【キャリア共奏 第0026号】

キャリア・カウンセラーの濱野です。

今週は、「知っていること」と「実践していること」の果てしない違いについて、よくある例をあげながら、お話したいと思います。

セミナーなどを受講している時に、「それ知ってる、知ってる」と言わんばかりの反応をされる方がいます。
また、本を読んでいる時に、「これ知っている」と思って、軽く流してしまうこともあります。

この「知っている」は、とても曲者ですね。
「知っている」という言葉は、魔法の言葉です。
この言葉をつぶやくと(声に出すか否かは別として)、思考停止に陥ります。

「それ知っている」という人の中に、「実践した」ことのある人は、どれ位いるでしょうか?
「それ知っている」という人の中に、今それを「実践している」人は、どれ位いるでしょうか?


実践している人は、「知っている」とは、あまり言わないように思います。
少なくとも、私は言いません。

例えば、仕事などの優先度を決めるための、「緊急度と重要度のマトリックス」というのがあります。
ご存知ない方は、明日以降に説明しますので、そんなものがあるんだな、くらいで大丈夫です。

これを、「知っている人」は、私の周りにもたくさんいますが、これを実際に使って、優先度の検討を「実践している人」は、ほとんど見たことがないです。

あまり効果がないから使われないのか、と言われれば、そんなことはまったくなく、タイムマネージメントとかでは、定番です。それだけ、効果があるということなのです。

今、これを書いている自宅の机の前にも貼ってあり、もうこれは無くてはならない、あらゆる優先度選択の仕組みになっています。

ということで、「知っている」ことで終わらせていて、実践していない、活用していないのは、本当にもったいないことですね。

明日からは、知っているけど実践されていない「あるある」のいくつかを、紹介させて頂きたいと思います。

「それ知ってる」なんて言わずに、
是非、一つでも二つでも興味があるものから、実践して欲しいと思います。