【キャリア共奏 第0062号】

キャリア・カウンセラーの濱野です。

何かを変えようと思う時、それが何であれ、誰であれ、必ず最初の一歩というものがあります。

その一歩を踏み出せるかどうか、この違いは大きいと思います。

常に変わり続けている人は、なんなく一歩を踏み出すことができる。
というよりも、変わる習慣がある人は、止まることのほうが、勇気がいることかもしれません。

一方で、同じ場所に居続けた人にとっては、変わるための最初の一歩を出すためには、非常に大きな力が必要になる。
ぬかるんだ田んぼに、長靴を履いて足をつっこんで、抜けられなくなったような
重い足枷をつけられたような、そんな感覚に近いかもしれません。

そして、その場所の居心地が良ければ良いほど、そこに留まりたいという気持ち、そこに留まらせようとうする引力は強くなると思います。


本当に、その場所が自分の居場所であれば、そこに留まることが、その人にとっての幸せなのかもしれません。
それであれば、無理に変わる必要はないでしょう。

でも、何かを変えたい、変えてみたい人にとっては、留まること自体がリスクであり、成長のチャンスを自ら失っているともいえると思います。


今いる場所に、留まりたいという気持ち、留まらせようとする引力を振り払い、一歩を踏み出すために、
その場で足踏みをしてもいい、ほんのわずかな一歩だけでもいい、とにかく動かすこと。

少しづつ足の動きをよくし、足が上がるように準備することが、最初の一歩目を踏みだす、きっかけになるように思います。


これは、足をケガした後の、歩き始める過程に似ているかもしれません。

まずはその場で足踏みができるようになり、ほんのわずかな一歩がだせ、そして最初は怖いけれど、思い切って大きな一歩を踏み出してみる。

長く同じ場所に居続けた人が、一歩前を踏み出すためには、足をケガした人が取り組むリハビリのような、そんなプロセスが必要なのかもしれません。